« ナカムラユウコウの制作実例「ドラマのように生きよう!」 | トップページ | シンガーソングライター »

「感劇地図」届く。時には、小劇場ライブをお楽しみください。

Photo_4 昨年の夏の終わりに随分、久しぶりに見た小劇場劇団の舞台。
しばらく離れていたのだが、やっぱり演劇はいい。
しばし余韻に浸っていると、にゃにやと笑顔で近づいて
来るいやな人が寄ってきた。彼がニャニャ近づいて来ると
「劇評、お願いします。」
と、言うのだ。真ん丸いクリクリした目で
あの完全な笑顔で言われると、断ることは
ほぼ不可能な状態に陥る。

ということで、書くはめになったが、書いたら
書いたで刷り上がりが楽しみになる。

待ちに待っていたが、今日、届いた。
ここ数年書いてなかったので、古いアトリエの
住所を迂回して長い旅の末、届いたようだ。

拝啓  レイチェル様 
―リンゴ・キッドは電気ブランの夢を見るか?―  
ナカムラユウコウ  2008・8・24(日)盛岡劇場タウンホール

お元気ですか。
キミが
「リンゴ・キッドは電気ブランの夢を見るか?」
の舞台から、小舟に乗って
大海原に旅出たあの日以来、
ボクは、キミが今頃、
どこでどうしているのだろうと、
時々思い出しています。

<中略>

レイチェル!負けてはいけないよ。
もう引き返すことは出来ないんだ。
夢に向かって、家族や、ふるさと、
死んだものや、安全や安心や、居心地の良さ、
現状維持のその場限りの心の安定、
慣性の法則によって形成される日常とその集合の人生、
みな手強かったけれど、
キミはあんなに立派なサヨナラを、
勇気ある船出をした。

偉かったね。

でも、時にはふと大海原で、
迷いが生じることもあるかもしれない。
信じていいんだよ。
レイチェル。キミは、間違っていない。
あの船出は、正しかったんだ。

この星では、まだ、夢なしで、
幸せになったものは、ただの一人もいないんだ。
勇気なくして、どんなちっぽけなものであろうと、
何一つ手に入れることは出来ないんだ。幸せは、
そんなヤワで静かなものじゃない。

志の竿を自分の存在するこの世界の宙に立て、
向かい来る雨嵐と戦い、よっしゃ、よっしゃと、
この時空を、親や兄弟、親友や恋人やら、
いつか現われるかも知れぬ幸運の人の手ではなく、
自分のこの手で、無数のニュートリノやブラックマターを
掻き分け掻き分け突き進む中にしかなく、
その動的スチュエーションの中にしか
存在しない芸術なんだから。

レイチェル、後ろを振り向くんじゃないよ。
夢は、あきらめるまで終わらないんだ。
レイチェルに幸運を!
そして、夢に向かって進む全ての人に、
幸運を!

岩手演劇通信「感劇地図」

|

« ナカムラユウコウの制作実例「ドラマのように生きよう!」 | トップページ | シンガーソングライター »

作品展・個展ご案内や記録」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「感劇地図」届く。時には、小劇場ライブをお楽しみください。:

« ナカムラユウコウの制作実例「ドラマのように生きよう!」 | トップページ | シンガーソングライター »