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小5、初めて見た青い海。少年よ、大志を抱け!

Photo 初めて、青い海を見たのが小学校5年生の遠足の時。
宮古の浄土ヶ浜でした。

岩山を越えて、こわごわ外海を見ました。

ウォー!スゲーと思いました。

じっと見てると魔物の巨大な口に吸い込まれ、
引き込まれそうで怖くもありました。

水がこんなに一杯集まっているところが
本当にあるなんてね。

ただ、圧倒されました。

そうそう、こんなことはしてられない。

浄土ヶ浜の大きな岩で囲まれた波のない池のような所で、
私は限られた自由時間を、精一杯使って
脳みそに、体に、海を焼き付けました。

一匹でも多くの生物を見ておこう。見て帰ろう。
貝でも、海草でも、何でも
もって帰れるものは持って帰ろう。

5歳離れた弟に
「これが『海』という所の、『貝』というものだ。」
と高尚な講義をし、山分けする貝やら何やら
一生懸命お土産集めをしました。

強烈なインパクトで、惹きつけられ
水中メガネでずっと見ていたのですが、
あの巨大ナメクジみたいなウミウシは、触れませんでした。
もちろん、お土産候補からも外れました。

いずれにせよ、今でも治らぬ貧乏の後遺症。収集癖。

5歳離れている弟に、私はよく講義をしました。
小学校の校庭の土を盛った小高い山に登って
夕日に向かって
「少年よ、大志を抱け。
 夢を持て。夢を持たずに楽しく生きられるか。
 夢以上に、大きくなれるか、立派になれるか!」

弟は、意味も分からずに、それでも
「夢」を持たねばと、「夢」とは、そんなに大切なものなかと
こぶしを握り締め夕日に向かって
目を潤ませるのでした。

私、小6、弟、小1の図です。

そんな風に私は弟にいつも大風呂敷なことを
言って聞かせ続けていた手前
私が19歳、大学の1年生。
弟が中2の夏。

弟は、大の釣り好きで、秋田だか、山形のよく流されて
人が死ぬという川に、一人で釣りに行くというのです。

「危ないから、ダメ」なんていう言い方で
冒険心、ポジティブな思い行動を
止めさせるのは、私の流儀じゃない。
でも、心配。そして大風呂敷の私。

次の瞬間、突然。私は
「川なんかじゃなくて、八丈島、連れて行くよ!」
なんで八丈島!?

私は、ミスタードーナツのバイト、
夜9時から朝8:00のバイトを週に何度か入れて
いくらか小遣いがありました。

私は、小学5年で初めて海を見ました。
それまで、私は、なんど海を夢見たでしょう。

貝殻を箱にきれいに並べてくる友達の夏休みの工作を
毎年、毎年、来る夏、来る夏、
どれだけ熱い眼差しで見て来たでしょう。

海、行きたい。見てみたい。
ー家族で、海に行ってきました。ー
うわー、すごいな。

私は弟に、友達よりも早く、東京を見せたかったんですね。
当時、ここ盛岡の中学の修学旅行は、北海道でした。
南の島の岸壁で、南の海の大きな魚を釣らせたかったんですね。
ーパパと一緒に、川に、三陸の宮古に、釜石に、大船渡に
釣りに行ってきました。ー
を越えたかったんですね。

せこいこと、貧乏くさいことは、もうたくさんでした。
貧乏臭いのは、もう、私で打ち止めにしたかったですね。

東京は別の国でした。外国でした。
巨大なビル群、無数のライト、ネオサイン。

そして、眩しい青空、大海原、
船を追いかけて来るトビウオの群れ。

それを目で追いかけながら、なぜか、アリスのメドレーを
大声でハモりながら歌いまくる二人。

八丈島の防波堤の夜釣り。釣り好きの旅行客で深夜までの賑わい。
釣りました。すごい引きだった黒鯛や、でっかいウツボ。

南の島の植物、風物。食堂で食べた、あまり美味しくなかった、
ちょっと気の引けたトビウオ。

岩場から、何十回と太平洋に投げ込んだリール。

親子なのか、民宿のおばさんなのか、帰りの船。出港の汽笛。
涙する人たち。

突然の一言で、始まった夢のような数日間でした。

ホームページ「ナカムラユウコウの世界」http://www.nakamurayukoh.com/

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