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オレ、頑張れ!青春物語

Img001 「昨日のオレがんばれ!」

 って夕日に向かって叫んだら
 彼女に笑われた。
 友達にも引かれた。

 あんた、なんか変。
 オマエ、なんかずれてるよって。

そうか失敗。そこでくじけず
次の美しい夕やけの日を待った。

やっとのこと
青春ど真ん中の夏の日に
素敵な燃えるような
夕やけ空がやって来た。

彼女を連れて丘に登った。
オイ、オイ、オイ!

「明日のオレがんばれ!」

 って叫んでやった!

 少し、カッコいいかと思った。
 オレ、じんと来て、
 なんか自分に惚れ直した瞬間
 そんなかけがえの無い時と遭遇できた
 オレ、けっこうやる男かもね。

 彼女をちらりと横目で見る。

あれ、うそー!なんか感動してない。

明日でも、だめかよ!?

だから、思い切って、こう叫んでやった!!!
もう破れかぶれだ!

「いつの日かのオレがんばれ!!」って

息切れして、足元の草をぐっと
つかんでるオレに向かって
彼女がしみじみ言った。

彼女、彼女と言うより、
その時の彼女
なんかお医者さんのような
声の響きだった。

「あなたは問題解決の方法と方向間違えている。
 っていうか、あんた問題が何かわからないで
 生きてる。」

ーえっ!?

「えっ、じゃないでしょ!
 あんたの今日は、どうしたの?
 あんたの今日は、どこにあんの?」

私は、その時、生まれて初めて気づいた。
私の人生には今日が無い。

昨日を悔やんだり
愚痴ったり懐かしんだり
明日を無責任で調子のいい
根拠もないその時ばかりの
見せ掛けの情熱と張ったりで
埋め尽くしていた。
それが、私の心の中身で
人生の内容だった。

じめじめした昨日と
どこか胡散臭い嘘っぽい
明日だけがあって
肝心の今日がなかった。
しっかりした今日、
いい今日がなかった。

いい彼女を持った。
しかし、気づくのが遅かった。

「ごめんね、わたし、限界。
 今日、この今の瞬間が我慢の限界。
 わたしは今日に生きてるの。
 だから、いつだって
 どんなにそばにいても
 あなたは、遠く、何かが
 かみ合わない。

 サ・ヨ・ウ・ナ・ラ」

オー、オー、マイ、ゴット。
つらい日々が続いた。
時の流れだけが
私を慰め癒すことができた。
 
そして気づけば年月の流れは本当に早く
あの夕日から1年くらいした
ある日、町で彼女を見かけた。

いかにも、今日に100%
いや120%生きてるな、コイツ
見たいないい目つきをした男と
楽しそうに腕組んで歩いていた。

負けた。

あいつらは、確かに、今日に生きてる。
いいやつらだ。付き合いはないが・・・

私ときたら、
墨で大きく書いた
「人生とは、今日一日のことである。」
というカーネギーの言葉を
毎朝20回声を出して読み
何とか今日に生きられる、
実体と中身と実感のある
密度ある今日を生き抜き
その今日から昨日と
明日を変えられる
人間になろうともがいて
もがいて、頑張っていた。

若者よ、忠告する。
私の薄い人生経験の中で
伝えられるべき数少ない
貴重な教訓だ。

「昨日のオレ頑張れ!」って叫ぶな。
「明日のオレ頑張れ!」って叫ぶな。
「いつの日かのオレ頑張れ!」って叫ぶな。

友達には、引かれ言い表しがたい距離が生まれ、
彼女には逃げられるぞ。

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コメント

忙しすぎて何も出来ない毎日。それでも今日の自分を、よく仕事をがんばったと肯定することで
気持ちがとても楽になる。そんな日々が続いています。これって逃げなのかなあ・・。

投稿: ダーキ | 2011年2月27日 (日) 10時46分

ダーキさん

心を込めれば、すべての行為は
全ては創作物になります。

もちろん仕事も。

心を込めた行為でなければ
それは、無駄、徒労、何も残りません。

筆を持たなくても、
ノミを持たなくて
心を込めれば
仕事も創作、芸術です。

いい仕事をして下さい。

投稿: | 2011年2月27日 (日) 23時31分

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