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学生時代のイメージソングとイメージポエム

Cg昨夏の大学の同窓会的
ミニコンサートで
書き下ろしオリジナル曲
「あの日あの頃のオレたちは」を
歌う前に一遍の詩を読んだ。
学生時代のボクとボクらの
イメージだ。

ジェームス・ブラントの 
All the lose Souls を聴いていたら
自動書記で書き上げていた詩だ。

拝啓 1976年様  

1976年。キミにぞっこんのあの頃の僕は、
キミのハートを射止めようと朝から晩まで
詩を書いていた。

タバコの煙でいっぱいの喫茶セザンヌで、
僕は、一杯のコーヒーで何時間も居座った。
窓の外の通り過ぎていく人々を、
ぼんやり見つめながら、
コトバや詩が訪れるのを待って、
やってくるとノートに、書きとどめた。
1976年の僕は、そうやって生きていた。

町一番の大きな図書館にもよく行った。
本棚の詩や小説を片っ端から読み漁り、
世界中のステキなコトバや、言い回し、
文体を調べ研究した。

世界には、ステキなコトバは無数にあっても、
コトバとコトバをつなげる接着剤は、
調べることも真似ることにも限界があって、
それは、自分が自分という存在や
「今」というものとの心地良い向き合い方、
距離のとり方が必要なのだ。

たまたま背負ったこの自分と
この自分の人生に対して、
具体的に頭を使い心を砕き、
ステキな生活、
素晴らしい人生の創造のため、
現実にこの自分が積み重ねた経験と実績からしか、
すぐれた接着剤は生まれはしないことを、
僕はまもなく知った。

僕は、接着剤と世界との距離と向き合い方を、
混ぜこぜににし壷に入れて発酵させ、
自分独自の文体とリズムを作り出そうと、
とにかく僕は、書きまくった。

それにしても、キミの水玉模様のスカートは、
格別キミに似合っていて、水玉模様というものは、
神様がキミのためだけにデザインした
オリジナルな模様のように思えた。

ビスケットをいっぱいリックに詰め込んで
列車を乗り継ぎ、三日も旅すれば、
キミへの思いを綴った100編の詩が出来た。

5枚や10枚のスケッチも出来あがっていた。
そこに、居るわけもない君が夕日に沈む砂浜に
ちょっぴりさびしそうに立っていたり、
地平の彼方まで続く、風に揺れる深い草原の中にうずもれ、
青い大きな空を見上げているキミがいた。

キミの心を完全に射止める詩は、
そう簡単ではなかった。
すぐに悩みくじけがちの弱い弱いこの僕を、
一生、完全に幸せにし続ける
決定的コトバとの出会いと発見との同じ難しさで、
僕を苦しめていた。

それでも、1976年、あの頃の僕は、
たぎる情熱に溢れ、武者震いしながら
鉛筆を走らせ続けていたのだ。

キミをフォールするコトバと、
一生僕を幸せにし続けてくれるるコトバと、
世界を一夜にして平和にしてしまう魔法のコトバを求めて。

そう、あれからもう30年。僕は、その3つのうち何一つさえ、
手にしてはいない。 だから、僕はまだ戦士のままで、
青二才のままで、戦闘開始のままなんだ。

それは、恥ずかしいことじゃない。
それが、僕であり、僕の人生なんだ。

ジェームス・ブラント 
All the lose Souls ~を聞きながら

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コメント

30年前、まだまだ子供の自分はレコードやカセットテープも自由に買えなくて、ラジオのエアチェックばかりしてたなあ・・・なんて思い出しました。

あの頃はどんな素敵な人生でも歩ける気がしてた。夢しかもってなかったような・・・。

でも今もやっぱり夢しかない(お金もないので:苦笑)
あんまし変わっていないかも・・・。

投稿: toughgirl | 2011年6月15日 (水) 20時22分

toughgirl さん

夢がなくなったら
人生はゲームオーバーです。

人を生かし続けるのは
パンではありません。

夢を失った瞬間
アウシュビッツの壮絶な数の
人間たちが気を失い
命を失いました。

人類が二度としてはいけない
アウシュビッツという
悪魔の実験で証明されました。

人間と、その人生には
夢が必要なのです。

単に生き続けるにも
楽しく生き続けるにも

投稿: | 2011年6月16日 (木) 06時20分

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